まちなかアートギャラリー、冷泉荘でも開催。23日(水・祝)まで!

11月5日(土)よりはじまった「まちなかアートギャラリー福岡2011(http://tenjin.jp/mag/、福岡市主催)」も、23日までの開催。残すところあと数日となってまいりました。博多・天神間の建物壁面やエントランスホールなどを、新進・若手アーティストによる新たな表現の場として開放、都市の中に豊かな芸術空間を育む「まちなかアートギャラリー(MAG)」。冷泉荘も会場のひとつとなっていますが、小さな空間ということもあり、映像作品も展示されております。

また、中央に、冷泉荘での展示の象徴のように、廃材を用いた作品が。作家・ベルベットのおふたりは、気にもとめずにゴミをぽいっと捨てるという行為・その感覚が美しくないと考え、それを伝えるような作品となっています。いろいろと意味が見いだせてきそうな写真とともに、その下には雑多におかれた天神・博多のまちで拾われたゴミ。

冷泉荘では、実は廃材がらみの作品がよく展示されています。管理人杉山と九州芸工大藤枝研のメンバーとで作る廃材楽器、WATAGATAアーツフェスティバルにて展示されたキム・キョンファさんの建築廃材で作られた猫や鳩、今回のベルベットのお二人の作品。それらの作品は、すべて廃材をリサイクルやリユースのように再び美しいもの・使えるものへと変えていくのではなく、廃材としての存在(遺跡や出土品が持つ存在感に近いもの)をそのまままるっと持ち込みながら新たな存在として生まれ変わっています。

これはまさに、冷泉荘のスタイルと共通していると言えます。

冷泉荘も、かつては高級アパートだった建物が時代がたつにつれ古くなり、スラム化していったと言われています。それが、現在の姿へとリノベーションされています。外見はほとんど変わっていませんが、中身が、そのスタイルが、新たな存在へと変わっており、地域の方々にも新たな建物のイメージへと変わってきております。こういう冷泉荘の活動が、そういった作品たちを呼び寄せているのかもしれません。

さて、詳しくは実際に現地にていろいろと感じていただけたらと思います。特に映像作品は、それをみている観客の時間も作品の一部となるような作品ですので、ここではあえて詳しくは書きません。なぜなら、それらはともに記録映像ですが、参加者の加入がコンセプトともなっている作品だからです。ひとつは竹之下亮さんのダンス・パフォーマンス作品の記録映像で、50名以上の参加者とつくりあげたパフォーマンス、もうひとつは福岡市役所前のよかしば広場上空に突如現れた三輪恭子さんの風船のインスタレーションを、たくさんの方が観る・その空間を体験するという作品です。どちらもこちらから関わること(あるいは関わらないこと)がコンセプトとして重要な要素であり、それを伴うことで作品が完成となるような作品。まだ実際に体験できる期間の残されているいま、あえて何も書かないでおこうと思います。

11月5日(土)にギャラリーの隣の2コ1多目的スペースにて開催された、オープニング交流会。作家同士・審査員・スタッフ・観客とが一斉にもりあがっています!そして、料理がおいしい。ちっこいハンバーガーみたいなのを8個くらい食べました。

入り口をあけると、まずはベルベットさんのショッキングなレッド、まるでレクイエムや手向けのようにおかれた花や廃材もショッキングです。

左手には、三輪恭子さんの映像作品

広場に風船が。

右手には竹之下亮さんの映像作品。

じつは1時間くらいの映像です。ゆったりみましょう。

照明も暗めで、しっとりとした空間です。

椅子もありますので、ちょっと一息。そんな気軽な感じで寄ってみてはいかがでしょうか?

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