今年で築58年の冷泉荘、春の裏庭側外壁改修工事につづいて、今度は階段・共用部の防水塗装工事を実施いたしました。防水塗装工事に続き、今回も株式会社MBSさんに工事をお願いしました。歳を重ねた冷泉荘をそのまま保存したい、という思いを叶えてくれるMBSさん。冷泉荘の裏庭側外壁は、完全防水ながらも内側からの透湿作用もあるというMBSさんの特殊なクリア塗料によって、建てられた当時の色もそのまま残しながら補修が完了しております。
今回は、階段・共用部。冷泉荘は飲食店やテナントさんがそれぞれの営業時間で活動されておりますので、実質的にほぼ24時間、人の出入りがある建物。そのなかでの防水塗装工事、、、となると、塗料の乾燥時間などがむずかしく、しかもほろ酔いな方も通行するとなると、塗りつつ各テナント営業しつつという状況が難しい。。。ということで、MBSさんから提案いただいた塗料。今回は、コンクリートに浸透してコンクリート内部で固まる塗料を使用することとなりました。水を散布しながら塗布し、水とともにコンクリート内部に浸透して固まるため、塗布後すぐに人が上を通行できるとのこと。においもなし。しかも浸透して固まる塗料のため塗布後は施工前とあまり表面的な見た目は変わらない。これならば常に人の出入りがあって、そのままの状態を残していきたい冷泉荘にもぴったり。
まずは下地処理。外壁改修工事の際と同じように、コンクリートの浮きがないか、コツコツ叩いてチェック。浮きのある箇所に穴をあけていきます。穴の箇所は、当初の想定の3倍以上とのこと。。。当初2日の工程の工事も、最終的には約1週間の工期となりました。思った以上に、コンクリートの浮きができていたようです。
ドリルで穴を開けて、開けた穴につまった粉をエアーで吹き出しています。
ものすごい穴の数です。
開けた穴に、エポキシ樹脂の接着剤を注入します。浮きやひびの隙間に接着剤が行き渡り、コンクリートをガッチリ固めます。そしてはみ出た部分を拭き取り。
そして、水を散布しながら、霧吹きのように防水塗料を塗布。
2回塗りして完了。
乾いてきました。。。
み、見た目では下地処理完了のときと変わらずに感じて、防水塗装のあとがまったくわかりません!
こちらが、防水塗装工事直前の写真。
こちらが、防水塗装工事完了後、数日経った写真。
喧嘩から帰ってきたやんちゃ坊主がてやんでい傷跡も勲章だい!と少しかっこよくみえるように、補修の跡がくっきりみえてハードに渋みが増しています。
工事から半月ほど経過して、最近は台風の影響などで大雨が降ることも。コンクリートの表層がこれまで同様に濡れるため、効果がはっきりとはわからない状態ですが、以前のように階段や共用部全面がしっとりするよりも、雨水の流れる道筋がはっきりしているようで、防水されているのだなぁと感じられます。
下地処理のあとはばっちりみることができますので、ぜひ防水塗装を終えた冷泉荘の姿を見学にいらしてくださいませ!