福岡教育大での廃材楽器ワークショップ第2弾!福岡教育大学 教材開発プロジェクトの中で、ワークショップ「時間を旅する楽器工作室〜技術センターの歴史に思いを馳せて〜」を開催しました。

3月11日に開催した「廃材からの学び〜時間を旅する楽器工作室〜」では、冷泉荘管理人・杉山や九州大学大学院芸術工学府・藤枝研究室のメンバーたちによる廃材楽器のプロジェクト「サウンド・リノベーション」の活動や思いについて紹介しながら、冷泉荘の廃材を使って廃材楽器を作ったり合奏をしたりしました。

実はこのプロジェクトには続きがあり、ゴールデンウィーク後に建て替えのために取り壊しとなってしまう技術センターの廃材がどっとでてきているので、ゴールデンウィーク直前に「廃材の山から素材を探し、楽器にする」というサウンド・リノベーションの活動をまるっと体験できるワークショップを考えておりました。それが、4月29日(昭和の日)。

非常にすばらしく、めずらしい廃材の山!技術センターということで、実験器具や教育的なもの、そして30年ほど大切に使われてきたものなどが集まっております。このまま、骨董品屋さんもはじめられるのではと思えるほど、魅力的なものも。

ですが、骨董的な側面はこの際ぬぐって、「音響的」あるいは「楽器的」な側面からお気に入りの廃材を探します。

参加者、講師、サポーター全員がいっしょになって、丁寧に廃材を探します。午前中2時間ほどかけて、じっくりくまなく、これだけの廃材が集まりました。参加者は主に福岡教育大の学生さん。なじんでいる場所の、なじんでいる(かもしれない)廃材を、かつての歴史に思いを馳せながら探していきました。

お昼には、教材開発プロジェクトの平尾健二先生・森千鶴子さんの企画「教育大の野草をたべよう」。

カラスノエンドウやシロツメクサの花、オドリコソウなど、平尾先生から食べられる野草・意外とおいしい野草を教えていただきながら、どんどん摘んでいきます。

そして、自分で揚げます。

みんなおおはしゃぎ!

他にも、森さん特製の、宗像の野菜を使った料理!めちゃんこおいしいです。

後半は、さきほど集めた廃材をさらに吟味しながら、はやいものがちで廃材を選んで作っていきます。途中で足りなくなった接合パーツや釘、工具も廃材の山から適宜調達しちゃいます。

2時間ほどかけて、あれこれと考えながら作っていきます。(ぼくもアレコレ悩んでいましたら、すっかり写真を撮るのを忘れてしまいました。。。)

最初、探している時に使える!と思ったものが意外と難しかったり、なんとなく拾った廃材が、すごく生きてきたり。

探すときの感覚と、作るときの感覚は、けっこう違うもので、そのギャップと葛藤、思いの冷め方も楽しく、面白いです。

各人、お気に入りの廃材を集めてきているのですが、それを一度みんなで共有することで、「音響的・楽器的だと思われる廃材の山」がもう一度できあがって、それをレゴでオリジナルのものをつくるように組み合わせていきます。思いがけないクリエイティブがわんさか沸いてきます。

そして、打ち上げ的バーベキューでひと宴会したあと、みんなで楽器の紹介と合奏です。

演奏方法や形もまったく異なり、仏壇的なありがたーいものから、パンクなもの、顔(!)的なものまで、本当にさまざま!しかも、演奏をしていくたびに新たな演奏方法が生み出されたり。蛇腹のアコーディオン的ジャンボマラカスは、遠心力を利用したりするなど、もはや演奏がアクロバティックで非常に高度なテクを要するものとなっていったりして、とても盛り上がりました。

それぞれの楽器紹介のあと、みんなで合奏です。廃材楽器のワークショップではおなじみの、フィリピンのカリンガ族の演奏スタイルを参考にした即興演奏を行います。せっかくなので、みんなで楽器を左周りに交換していったり、最後は気になる楽器をみんなで選んでみたり。

技術センター(建て替え前)の歴史の最後の1ページとして、技術センターオリジナル廃材楽器の独特な宴の響きが福岡教育大の夜に、しみいっていきました。技術センターの建物も、この宴を楽しんでくれたことでしょう。

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