都市景観賞の受賞もあって、今後の冷泉荘の姿をいろいろと考えるこのごろ。まずは、管理人の仕事について少し書いてみました。
「管理人って何をしているの?」とよく聞かれますが、冷泉荘の清掃などのハード面、PRや案内、冷泉荘内外のみなさんを結びつけるコーディネートやマッチングなどを行なっています。なかでもとりわけ重要なのが、おそうじ。管理人さんの姿として、めぞん一刻を思い浮かべると思いますが、そんな管理人さんはいつもほうきをもっています。おそうじをする中で、入居者の方々と会い、挨拶をして、楽しい雰囲気を作っていきます。綺麗に保つ、ということだけでなく、コミュニケーション・ツールとして、おそうじが機能している例かといえます。
ぼくも、これを見習っています。住んでいるところが離れていることもあって、ぼくの掃除の時間は結構お昼だったり夕方だったりしています。となると、冷泉荘の方々にも、お客さんにも掃除中にいろいろと出会って、立ち話をしたり、交流をしたり、案内をしたり。ホウキを持っていることで、管理人または関係者とばっちりわかりますので、初めて冷泉荘に来られた方も気軽に話しかけてくれます。
冷泉荘の管理会社であるスペースRデザインでは、古い建物を活性化させてレトロビルへ、そしてそれをさらに熟成させて1段階高みへとのぼったヴィンテージビルへと変えていくことを目指しています。ヴィンテージの特徴のひとつとして独特な古さ・気品あるレトロな雰囲気があげられます。それは磨き上げられた古さであり、ヴィンテージなビルを熟成させるのにまず重要なこと。それはやっぱりおそうじです。
冷泉荘でも、管理人の仕事としておそうじを重要視しています。丁寧におそうじすることで、細かな汚れの変化や破損などもわかり、日常のメンテナンスのためにも欠かせません。ホコリが多いときには来客の多さや蜘蛛の発生など、天気の変化や建物内の動きも多角的に把握できるようになってきます。建物のことをよく知ることで、愛着も感じてきます。この愛着が、建物を活き活きとさせる秘訣です。
とっても基本的なことですが、丁寧なおそうじこそが建物をヴィンテージビルへと熟成する第一歩。
とはいえ、おそうじもはりきりすぎると、古い建物だけにポロリと思わぬところが外れてきてしまったり、ペンキが剥がれてきてしまったり。絶妙なさじ加減が必要ではあります。だから、コミュニケーションだったり、愛着を高めることだったり、ゆったりとおそうじを楽しみながら、ある美観的水準を保つように勤めております。
そんなおそうじですが、やっぱり悩みも。古い建物だということもあって、くぼみがあったり奥の方でゴミがたまってしまうポイントがあったり。それでいてやりすぎないくらいのソフトかつ、ダンディに掻きだしてくれるような、グレイトなホウキがなかなか見つからないのです。ちょうどよい毛先の硬さのものがあっても、ダンディさが足らずに抜け毛が多かったり、妙に重かったり。
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