「環境フェスティバルふくおか2011」に廃材楽器を持って参加してきました!

10月22,23日(土・日)に福岡市役所前にて開催された「環境フェスティバルふくおか2011」。古くなった建物を壊すのではなく、”残す”ことをめざし、さまざまな人を”つなげる”場としていく冷泉荘の活動が、環境フェスティバルのかかげる”エコリンク・エコリング”とつながるとして、冷泉荘に声がかかったのであります。管理人の杉山が環境フェスティバルに参加し、冷泉荘の紹介と、冷泉荘の廃材を楽器へと”サウンド・リノベーション”した廃材楽器によるパフォーマンスや廃材楽器づくりワークショップを行って来ました。

*イベント開催日前に、環境フェスティバルの取材チーム ”エコリンズ” による冷泉荘に関するインタビューが行われており、こちらにアップされています。合わせてご覧ください!

→ http://www.eco-fukuoka2011.com/eco_report/report8.html

両日ともあいにくの雨にもかかわらず、すごい人!特に、ファッションショーとダンスのショーはものすごい人だかり。

たくさんのトンガリ屋根の展示ブースそれぞれでは、さまざまな団体の多様な環境的活動が紹介されています。それらの中央には、大きなトンガリ屋根の場所があり、そこには演舞ステージとワークショップステージがありました。ぼくら廃材楽器は、ほとんどワークショップステージでの出演です。自由に廃材楽器を触ってもらえる展示スタイルの演奏や、即興演奏、おなじみのフィリピンのカリンガ族のスタイルを取り込んだ演奏ワークショップなどのパフォーマンスを行いました。

また、楽器作りワークショップでは、障子の組子を利用したネイティブ・アメリカンの呪術音具「スピリットキャッチャー」や人の声帯を模した風船とパイプの笛、傘の骨を利用したウィンドチャイムのなかから作りたいものを選んでもらい、つくり方のコツを教えていきます。出来上がった楽器に喜ぶ姿。子供も、大人も。むしろお母さんの方が喜び楽しんでいるようにみえます。

スピリットキャッチャーは、まるでナウシカの蟲笛のような、多様に変化する羽音のような音を生じさせます。

シンプルな構造だけに、出てくる音の奇妙さにはいつも驚かされます。

周囲の音がかなり大きかかったため、演奏ワークショップはかなり聴こえなかったり、楽器作りも出来上がった楽器の音の”繊細な部分”はほとんど聴こえなかったかと思いますが、きっと、おうちに帰ってから、特にスピリットキャッチャーには驚かれたことでしょう。組子の大きさとゴムの長さが実に調度良かったようで、今回制作したスピリットキャッチャーはかなりすばらしい出来となっております。

さて、ステージは特に音響的な部分が難しい環境ではありましたが、控え室は福岡市役所の15階に用意されており、眺めが実にすばらしかったです。まるでお金持ちのディナーのようにながーーーーい机にメンバーが点々と座ってお弁当をいただく。贅沢なこの空間で、廃材楽器メンバーの息子さんといっしょにシンケンジャーの折神おでん合体ごっこをしたりして楽しんでしまいました。絶妙なバランス!!

出演終了後には、ふらりふらりと各ブースをめぐってみました。ぼくたちは「ナイス福岡」のテントでほとんどの時間を過ごし、ベスト姿がステキな森おじさま方から、竹に切れ込みをいれただけの笛をいただいたり、葉笛の方法を伝授してもらったりしていました。本当にナチュラルで、心地よい雰囲気のおじさま方で、大人気のブースとなっていました。いまだにぼくは葉笛をうまく吹くことができず、音を出せませんが、実にシンプルで高技術の必要なこの葉笛を、陽気にどんな曲でも吹きこなしてしまうおじさま方。気づけば中学生のときにはもう自然と自在に吹けていたとか。。。ぼくもなんとしても習得したいと熱意を固めています。

片付けも終わり、ふと天神中央公園にあそびに行ってみると、コスプレのイベントが!ボーカロイド・コスの世界大会の予選だったようです。屋外カラオケでものすごく盛り上がっておりました。環境とコスプレが同居する福岡。コンパクトでありながら多様さがあふれている都市柄の象徴のように感じました。

環境フェスティバルに参加してみて、冷泉荘は特にそれほど強くエコを意識しているわけではないけれど、やはり環境的な意識は高いなと改めて思いました。ブースそれぞれでの環境へのアプローチがあり、それぞれ関わっている環境のスケールも異なる。さらに、どのブースもエンターテイメントの形としてその意識をそれとなくPRしている。強く押し出しているところももちろんありましたが、ぼくはやはり、ナイス福岡のおじさま方に興奮したように、ナチュラルな雰囲気の、それでいて絶妙にエンターテイメントとして成立しているところに魅力を感じました。

なるほど、そう考えると、冷泉荘の廃材からスタートした廃材楽器のプロジェクト「サウンド・リノベーション」も、冷泉荘という存在が産み出した自然なエンターテイメントであったかと思えてきます。冷泉荘という建物に、きっとぼくは呼ばれたのだなぁと思う、そんな2日間となりました。

なお、環境フェスティバルに持っていった廃材楽器のほとんどは、冷泉荘に置いてあります。常設しておりますので、触ってみたい方はぜひ冷泉荘まで遊びにいらしてください!

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