ついに解体!!

2009年9月21日月曜
解体されるという噂を聞きつつも、嘘だろうと思い込んでいました。
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そう、冷泉公園に面した、あのビンテージビルです。冷泉荘をはじめ、ビンテージビルが多く活躍する冷泉公園界隈の中でも、一番といっても過言ではないくらい上品なあのビルです。
数週間前に足場囲いがかかり、もしかして・・・と思っていたら・・・
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ユンボが動いている音がしたので、行ってみると・・・
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あ~!っと思わず声が出てしまう光景。
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ガツンと解体しています。
なんだか戦場で友を失った気持ちです。(憶測ですが)

昔、私の通っていた小学校が建て替わるということになりました。
当時私の通っていた田川小学校は、田川地区でも初期の鉄筋コンクリート造で、それはそれは大きな自慢の小学校でした。なにせ炭鉱で一番栄えた場所です。炭坑節に歌われている「あんまり煙突が高いので」の煙突も小学校区です。
田川の誇りでもあるこの小学校が壊され、新しくなる。
小学生の私にはよくわからない話でした。
「ガーン!ガーン!」ある夏休みの朝、「ガーン!ガーン!」と、とてつもなく大きな音が聞こえます。どうも小学校の方向からです。ラジオ体操から帰って裏の小川でザリガニ捕りに夢中になっていた私は、やっと捕まえたザリガニを逃がして小学校の方向に走りました。

「ガーン!ガーン!」やっぱり小学校の方向からです。
角を曲がって小学校を見た瞬間、私は信じられない光景を見ました。
クレーンに吊り上げられた大きな鉄の塊を、今まで通っていた自慢の小学校校舎にぶつけて壊しているのです。

「田川の誇りだったはずの自慢の小学校が・・・」小学生の私には、なんとも受け入れられない光景でした。

こういうビルの解体を見ると、いつも小学生の時の出来事を思い出します。

思い返せば、冷泉荘を維持し、活用するんだと私を動かした要因かもしれません。

いかなる要因があっても、古い建物が解体されることは悲しいことです。
ビンテージなビルは、その地域にとって文化景観となっていることが多くあります。
櫛田神社へと続く道路沿いにあるこのビルもまた、この周辺の雰囲気とマッチし、文化景観の一つとなっていました。
物理的に壊さなくてはいけない状況は必ずきます。
そうなったとき、いかにその文化景観を壊さずに受け継げるか。

う~ん、難しい話です。みなさんで考えたいですね。

シルバーウィーク真っ只中、しんみりしました。

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